Search Engine Optimization(最適エンジン最適化)、略してSEO。SEOとはどんなものか、他の記事も併せて、しっかりご紹介してきました。

SEOの施策に最も有効なのは、「ユーザーファーストであること」でしたね。よく「ユーザビリティの向上」と表現されます。

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なっちゃん
しかし、これだけでは求める成果は得られないかもしれません。

今の検索エンジンはロボットがページを評価しているため、どうしてもユーザーと同一の評価をすることが難しいのです。程度は違えど、それなりの差ができてしまいます。

そこで、検索エンジンへの対策も必要となってきます。こちらは、サイトを周回するロボットの名前にちなんで「クローラビリティの向上」とよく言われます。

「ユーザビリティの向上」が最重要項目であると念頭に置いたうえで、今回の記事ではあえて、検索エンジンへフォーカスを当てて歴史を見てみましょう。

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ファン太
「ユーザーへ向けて」と「検索エンジンに向けて」。この2つの方向性を考えられるようになれば、立派に初心者卒業です!!

検索エンジンの歴史を遡ってみよう!

検索エンジンの歴史とSEOは切っても切り離せない関係にあります。検索エンジンがどのように記事やコンテンツ・サイトを評価しているかによって、制作側も施策を変えざるをえないからです。

【現在】2020年代

まず、現状を改めて振り返ってみましょう。今の検索エンジンのシェア1位はどの会社だと思いますか?

そう、誰もが1度は使ったことのあるGoogleです。今や毎日数回利用する、という人の方が多いかもしれません。Webに関わる仕事をしていたら、数回では済まないでしょう。

Googleのシェア率は世界で90%を超えており、「SEO対策=Googleの検索エンジンへの対策」という前提条件での情報が多く発信されています。

もちろん、他の検索エンジンが存在しないわけではありません。この記事を読んでくださっている方のなかにも、「私はMicrosoft Bingを使っているよ!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、Bingの世界シェア率を見てみると、約2.5%です。少数派と言えそうですね。

そして、ほかの検索エンジンのシェア率はどんどん下がっていきます。世界全体を100%として、GoogleとBingで既に95%近くですから、差し引き5%ほどを、ほかの検索エンジンで取り合っていることになります。

検索エンジンの使い分け

ライターであれば、検索エンジンの使い分けはある程度必要です。使えるものは全部使う。けれど使い分けは間違えないように注意したいですね。

たとえば、記事に盛り込む情報を収集する場合。Bingを使えば、Googleでは上位表示されていないけれども有益な情報を手軽に入手できるかもしれません。

一方で、ペルソナ設定やユーザーの求める価値について知りたい場合、どちらが適しているのでしょう?

Googleの方がシェア率が多ければ、より多くのユーザーの意思を反映しているとも捉えられます。また、現状Bingへ向けてSEO対策をするよりも、Googleへ向けて対策する方が、ターゲットとなる母数が多い分、効率的でしょう。

ロボット型検索エンジン

現在は『ロボット型検索エンジン』が主流です。ロボットにより効率的にWebページの順位付けが行われています。

▼詳しく順位付けの流れが知りたい方はこちらの記事をお読みください。

★SEOとは★内部リンク

今や”当たり前のこと”として、ロボットがページ順位を決定していますが、そうでなかった頃もありました。確かに私が子供のころは、今ほどインターネット自体がこれほど普及しておらず、検索結果のページも「当てにならないなぁ」と思っていた覚えがあります(年齢がバレてしまいそうですが・・・汗)

この頃の検索エンジンは『ディレクトリ型検索エンジン』でした。これについては後述します。

2000年から現在に至るまで

今より少し時を戻してみましょう。10~20年前、2000年頃から現在に至るまでです。

2000年代におこった、現在に繋がるビッグニュースは何といっても「YahooがGoogleの検索エンジンを採用したこと」。今でこそ、日本で聞いたことがない人はいないのではないかというほどの知名度となっているGoogleですが、当然、初めからそうであったわけではありません。

当時ほぼ無名だったGoogleの検索エンジンをYahooが採用したことで、Googleのシェアがどんどん広がっていきました。

思い返せば私も実家でYahoo!JAPANを用いて検索をしていました。当てにならないなぁ、と感じていたインターネット検索が、「当てになる」ように感じ始めたのは、この頃だったのかもしれません。

私自身はいつの間にかGoogleを使うようになっていきましたが、両親はまだYahoo!JAPANを使用しており、家族のなかでも何を使うかが分かれていった時期でもありました。

このように、検索エンジンの歴史は生活に密着しています。あなたも似たような経験はありませんか?

1990年代

さて、この年代は生活にインターネットが定着する前のお話です。この年代の発展が現在への礎となります。そもそも、インターネットは軍事用に開発されました。そして「検索エンジン」というものも誕生します。

ここまでは端折っていましたが、「検索エンジン」には2種類存在します。

インターネットに接続して使うタイプ
GoogleやBingなど、インターネットに接続し、インターネット上の情報を入手するための検索エンジンです。世界中から情報を集めてくることができます。
ここまでの説明は全て、この「インターネットに接続して使うタイプ」を前提として説明しています。きっと皆さんも、何も注釈がなくとも、この前提で読み進めてくださったのではないかと思います。
インターネットを使わないタイプ
インターネットに接続しないタイプの検索エンジンも存在しています。一番最初に開発されたのも、このタイプでした。
少し想像しづらいでしょうか?しかし、身近にあるものですよ。たとえば、スマートフォンのアプリ検索。自分のスマホの中に入っているアプリのアイコンが見つからないとき、スマホ内の検索機能を使いませんか?もしくは、「あのメール、どこにやったっけな・・・?」というシチュエーション。メールアプリ内で検索しますよね。
これらはインターネットを使わずとも検索されます。

思いのほか、生活の中で両方とも使っていることがわかります。インターネットに接続して使うタイプも、少し遅れてこの時期に誕生しました。有名なのはYahooやExiteなどです。ここからずっと続いているYahooは、最早検索エンジン界の老舗でしょうか。

ディレクトリ型検索エンジン

この頃、人力でWebサイトをカテゴリ分けしていき、検索結果に反映させる『ディレクトリ型検索エンジン』が誕生しました。Yahooのトップページを思い出す方も多いのではないでしょうか。

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なっちゃん
人力でカテゴリ分け…?!大変そう……
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ファン太
気が遠くなるような作業だよね。でも実際、こんな時期があって、それが現在へと続いているんだよ。

ディレクトリ型検索エンジンの誕生により、「Webコンテンツをカテゴリ分けする」という概念が生まれ、「SEO」発祥のきっかけとなりました。

▼現在もYahooはディレクトリ型での表示もされています。ディレクトリ型とロボット型の比較がわかりやすい、こちらの動画も参考にしてみてくださいね!

検索エンジンの歴史を知ればSEOの意味が見えてくる

SEO施策の歩みを遡る

検索エンジンの歴史を遡ってみて、いかがでしたか?検索エンジンの歴史は、生活に密着している部分も多くありましたね。そして、SEOの歴史にも密着しているのです。

今度はSEO施策の歩みを遡ってみましょう。

現在

先ほどと同様、現状を見てみましょう。「ユーザーファースト」の施策が最も効果的と言われる現代。様々な人がSEOについて調べ、分析し、実践してます。何がユーザーの役に立つのか、皆が一生懸命考えます。ユーザーに優しい世界です。

そこに検索エンジンへの対策も含め、SEO対策となっていますね。現状については皆さん、よく知っているかと思いますので、このくらいにしておきましょう。

Googleが登場してから

SEO中期とも呼べるこの時代には、Googleのシェアがどんどん拡大していく時期と重なります。この頃から、Googleに対するSEOが顕著になってきます。

裏技と呼べるようなSEO施策が主流で、全盛期のタイミングです。購入した被リンクやコピペ記事など、今行うと即刻スパムサイトと認定されてしまうような施策で上位表示させることが当然でした。

この時期のSEO施策は全てにおいて「より多く」することが最も効果的で、リンクの数も多ければ多いほど良い、ページ内にキーワードを出現させればさせるほど良い、といった具合でした。

「より多く」を目指すとそれなりに手間がかかります。これらを販売するSEO業者が乱立しました。今に続いているSEO業者はほとんどありません。

▼この時期に有効とされていた手法は現在では『ブラックハットSEO』としてペナルティが課されるものもあるのでご注意ください。

Google登場以前

SEO初期には、ディレクトリ型検索エンジンが主流だったので、これに対するSEO施策がうまれました。「インターネット及び検索結果の上位を獲得することは、ビジネスチャンスとなる」と気づいた人たちが、こぞって上位表示を目指すようになります。逆に言うと、これまでは「SEO対策」などという概念はありませんでした。

ディレクトリ型検索エンジンでは、ページの品質で表示順位が決まるわけではありませんでした。何で決まっていたと思いますか?

五十音順です。そのため、初期のSEO対策は、五十音順に並んだときに有利になるようにサイト名を設定するというものでした。

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なっちゃん
感覚としては、「電話帳の最初の方に載せたい!」というのと似ているでしょうか。
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ファン太
ちなみに、全角記号よりも半角記号の方が上位に表示されていました。

今後のSEO対策

検索エンジンとSEOの歴史を辿ったうえで、今後のSEOについて考えてみましょう。

SEOで成果を出すためには、その時代に合わせた施策が必要となります。今、ライターとして活躍するのならば現代に合ったSEO対策が必要です。

「ユーザーファースト」の考え方は、Google設立当初から変わっていません。根本の考え方は基本的に変わらないでしょう。そのため、私たちもこの指針を頭に入れて学んでいきましょう。

現在はGoogleがシェア率トップですが、他の検索エンジンが台頭してくるかもしれません。その際には、当然その検索エンジンに合わせた施策が必要です。

「SEOはもう終わり」などといった意見を見ることがあるかと思いますが、現在の私たちの生活を考えれば即刻SEOがなくなるのは現実的でないことがわかるでしょう。

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ファン太
SEO対策のために頑張ることは、現代人の私たちにとって無駄になることはないはずです。

まとめ

検索エンジンとSEOの歴史を遡ってみました。その時代の検索エンジンに合わせてSEO対策がされるため、両者は切っても切り離せないものです。

時系列の流れで見ると、現在までの道のりがよくわかります。なぜ、コピペ記事は作成しない方が良いのか。なぜ、被リンクの質が問われるのか。その時の時代背景を踏まえると納得しやすいですね。

インターネットが開発してからたった30年ほどの間に紆余曲折あったことがわかります。元々、Googleがシェア率1位だったわけではありません。しかしGoogleの台頭でSEO業界も盛り上がってきたことも事実です。

現在はまだ、Googleに向けての対策が必要となります。今や昔のSEO手法は使えなくなりましたが、Googleの根本的な考え方は変わっていません。「ユーザーファースト」を常に意識して学んでいきましょう!